【眠りを改善】眠りの質をあげる方法を紹介します

コラム

2018年に発表された経済協力開発機構(OECD)加盟国の睡眠時間の比較において日本の平均睡眠時間は「7時間22分」と、世界ワースト1位となっています。

「しっかり睡眠をとりましょう」といっても、OECDの2021年度の労働時間ランキングによると日本の年間労働時間は世界28位…どうしても睡眠時間を確保できない場合もあるかと思います。そこで重要なのは、睡眠の質を上げることです。

本記事では、睡眠の質をあげる方法を紹介していきますので、是非今日から取り入れていただけると幸いです。

睡眠の質について

以下の状態が睡眠の質が良いと考えられます
・スッキリ目覚めることができる
・熟眠感がある
・日中に眠気がなく、頭がスッキリしている
・前日の疲れがとれている

一方、上記の逆の状態が睡眠の質が悪いと考えられます。

「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」とは
寝ついた後、最初にやってくるのはノンレム睡眠で、およそ90分後にレム睡眠がやってきます
このノンレム睡眠とレム睡眠が眠ってから起きるまでに4、5回繰り返され、明け方に近くにつれノンレム睡眠の間隔が短く、反対にレム睡眠の間隔が長くなっていくのが通常の睡眠パターンになります。なお、90分というのは平均で、睡眠パターンには個人差があります。

ノンレム睡眠は睡眠の深さによってステージ1〜4(浅い→深い)の4段階に分かれます。ステージ3、4の段階は「徐波睡眠」とよび、脳がぐっすりと休んでいる状態になります。この睡眠がいわゆる深い睡眠であり、これが長くあらわれると脳、体ともにしっかりした休息をとることができるのです。

※ノンレム睡眠は入眠直後が最も深くなります。よって、睡眠の質を上げるには、この最初のノンレム睡眠をどれだけ深くするかが重要になります。

睡眠の質を上げるポイント

体温をコントロールすること
人が眠くなるためには、深部体温が一度上がってその後下がることが必要になります。就寝前に深部体温を上げすぎ、そして下がりきらないまま寝床に入ると寝つきが悪くなるので注意です。

メラトニンの分泌を促すこと
「メラトニン」は睡眠ホルモンとも呼ばれていて、睡眠に誘う作用を持っているホルモンです。夜にメラトニンの分泌が促されることで眠気が生じ、また中途覚醒を減らして深い睡眠を得やすくします。

体内時計をリセットさせること
人の脳や細胞には体内時計が備わっており、覚醒と睡眠のリズムを作っています。体内時計をリセットさせることで、毎日同じ時間帯に眠くなり、メラトニンが分泌される等、身体が眠るための準備を始めます。体内時計が乱れると日中に眠くなったり、逆に夜の寝つきが悪くなったりするので睡眠の質が悪くなります。

自律神経を整えること
人の自律神経には脳を活性化させる交感神経と、反対に落ち着かせる副交感神経の2つがありますが、ぐっすり眠るためには夜に副交感神経を優位にすることが重要になります。逆に交感神経を優位にさせるような行動は睡眠の質を下げてしまいます。

適切な寝室環境とは

自分に合った寝具を使う
・枕は高すぎず低すぎず、自分の頭の形にあったもの 
・ふとんは保温性・吸湿性・放湿性に優れたもの
・掛けふとんは身体にフィットしやすく、軽いもの
・マットレスは適度に硬く、寝返りがうちやすいよう体が沈み込み過ぎないもの

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季節に合った音頭・湿度
日本睡眠研究所によると、睡眠に良い寝室内の温度は、夏は25〜26℃程度、冬は22〜23℃程度、湿度は一年を通して50〜60%程度が適切としています。

夏は蒸し暑く、寝つきにくかったり、寝汗をかきすぎて体温調節を妨げたりと睡眠の質を悪くすることに加え、熱中症になる危険もあるのでエアコンで室温を下げる、除湿をする等、温度・湿度を調節しましょう。

冬は乾燥しやすい季節でもあるので、湿度が30%以下になることもあります。そんな時は、寝室に洗濯物や濡れタオルといった「湿り気」のあるものを干す、加湿器を使う等して湿度を上げましょう。

部屋の明るさ
夜、特に就寝前1時間は部屋の照明の明るさに注意しましょう。就寝前に強い光を浴び続けると、睡眠に誘う作用をもつメラトニンというホルモンの分泌が抑えられてしまいます。

メラトニンは部屋が暗いと分泌されやすいので、夜の寝室の照明は明かりを1、2段階落としたり、部屋の照明を消して間接照明を利用したり等して明るさを暗めに調節しましょう。

明かりの色にも注意です。特に蛍光色の強い光(夜のスーパー・コンビニの強い光をイメージしてください)は、脳を活性化させる交感神経の働きを促しやすいので、オレンジ色系統の暖色の照明に切り替えるようにしましょう。

朝の太陽光
朝に光をたっぷり浴びると体内時計がリセットされ、メラトニンの分泌が抑えられて覚醒が進みます。
メラトニンは朝に光を浴びてから約14〜15時間後に多く分泌されるようになるので、夜には眠くなり、規則正しい睡眠のリズムを作ることができます。

真っ暗な室内は嫌という人でなければ、遮光カーテンを利用するのがおすすめです。
寝ている間は室内は暗く、朝にカーテン開けることで眩しい光を浴びることになるので、睡眠と覚醒のリズムを切り替えやすいです。夜は暗め、朝は明るく。このメリハリが大切です。

睡眠に効果的な食事とは

朝食にはトリプトファンとビタミンB6が多く含むものを食べましょう。メラトニンの原料は「セロトニン」というホルモンになりますが、トリプトファンは「ビタミンB6」らとともにセロトニンの原料となります。トリプトファンは体内で合成することができない必須アミノ酸の一つなので、食事から摂取する必要があります。

※トリプトファンからセロトニンの生成、そしてセロトニンからメラトニンが生成されるのには時間がかかるので、朝食の時に摂取しておくと夜に丁度良くメラトニンが生成されるため効果的です。

トリプトファンを多く含む食品
・大豆製品(豆腐・納豆・味噌・豆乳など)
・乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズなど)
・鶏卵、魚卵(タラコなど)
・ナッツ類(アーモンド・クルミなど)
・ゴマ、はちみつ、バナナ、白米など

ビタミンB6を多く含む食品
・魚類(サケ・サンマ・イワシ・マグロ・カツオなど)
・乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズなど)
・ニンニク、牛レバー、鶏肉など

※1日にセロトニンから作られるメラトニンの量には限界があり、食べれば食べるほどメラトニンが増えるわけではありませんので、バランスの良い食事を心がけましょう。

夕食の時間
食事をとると、およそ3時間は胃が活性化し、その間は脳や内臓が休まりません。その状態で寝てしまうと睡眠の質が悪くなってしまうので、夕食は就寝の3時間前には済ませましょう。

就寝前にお腹が減って眠れない、どうしても何か食べたいという場合は、スープやおかゆ、うどんといった消化の良いものを食べ、お肉や、油分が多いものは控えましょう。

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就寝前のリラックス方法

入浴
入浴は深部体温を一度上げて、その後皮膚から熱を放出して深部体温が下がるので眠気を引き起こしやすくなります。おすすめの入浴方法は、40℃くらいのぬるめで15〜20分、就寝する60分〜90分前に入ることです。10分以上浸かることで、心身をリラックスさせる副交感神経の働きを促すので、スムーズに就寝することができます。

就寝する60分〜90分前に入ると、深部体温が下がるタイミングで心地よく眠ることができます。ただ、お風呂の温度が42℃以上の熱めのお風呂は交感神経の働きが優位になり寝つきが悪くなるのであまりおすすめできません。それでも熱い方が良いという方は、就寝する2時間以上間を空けるようにしましょう。

※入浴後の注意点は、すぐに寝床に入らないようにすることです。深部体温が下がりきらず、寝つきが悪くなります。すぐに就寝したい時などは、シャワーがおすすめです。

ストレッチやヨガ
就寝前のストレッチは体の筋肉の緊張をほぐし、血流を良くして副交感神経の働きを促すので眠りにつきやすくなります。おすすめはゆっくり呼吸をしながら行うこと、明かりを落とした暗めの部屋で行うことです。体を伸ばす時に呼吸を止めてしまうと筋肉が緊張してリラックスできないので、ゆっくり呼吸をしながら筋肉を伸ばしましょう。暗めの部屋で行うことでメラトニンの分泌が促されます。

心地よい音楽
脳がリラックスした状態になると、「α波」という脳波が発生します。川のせせらぎ、鳥のさえずり、クラシックなど、「心地良い」と感じる音楽にはα波を増加させるという効果があります。

睡眠前のNG行動

就寝前に以下の行動をとると、交感神経を優位にさせたりメラトニンの分泌を抑えたりなど睡眠の質を悪くするので注意しましょう。

・スマートフォンやPC等の電子機器の使用
・喫煙
・ゲームや動画を視聴する
・激しい運動など

まとめ

睡眠の質を上げるには、最も眠りの深い最初の90分のノンレム睡眠をどれだけ深くするかが重要です。この90分の眠りを深くすることで熟眠感を得られる、朝にスッキリ起きられる、日中の眠気が消える等1日のパフォーマンスが上がる他、自律神経やホルモンの働きも良くなるので健康的に過ごせるようになります。

上述した内容は、意外と簡単に実践できるものが多かったのではないでしょうか?ポイントを意識して、睡眠の質を徹底的に上げていきましょう。

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